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2月, 2019の投稿を表示しています

【天文画像解析】インテンシティとフラックス間違いが招く悲劇

インテンシティとフラックスを間違えると 基本的な操作でバグを仕込んでしまうのでメモしておきます。 インテンシティマップは単位面積当たりにいるゴキブリの数(Jy/srとか星形成率面密度とか)で、 フラックスマップは1ピクセルにいるゴキブリの数(Jyとか星形成率とか)です。 インテンシティとフラックスの間違いが悲劇を生むのは、 例えばpythonでいうreproject_interpとかrebinのときです。 reproject_interpは別の画像のヘッダーに合わせてリサンプリングする操作で、 rebinは複数のピクセルの平均値で新しい画像を作る操作です。 どちらもピクセル数が減ります。 ピクセルの 値が全て1 の10x10ピクセルの画像を扱う場合を考えます。 100m^2に亘って1m^2当たりに1匹ずつのゴキブリがいるとして、 1ピクセルの大きさが1m^2の画像を考えているとすると、 インテンシティマップもフラックスマップも見た目は同じ画像になります。 reproject_interpやrebinをして 100ピクセルの画像を4ピクセルにすると、 結果得られるピクセルの値は全て1です。 インテンシティマップの場合、 ピクセル数が変わっても 単位面積当たりのゴキブリの数は変化しないので問題ありません。 フラックスマップの場合、 100ピクセルが4ピクセルになったときの1ピクセルのゴキブリの数は 25匹になるはずです。 そんなわけで、インテンシティマップはreproject_interpもrebinも何も考えなくて大丈夫です。 しかしフラックスマップでは、そのまま使うと値を過小評価してしまいます。 rebinの場合はピクセル数の変化分を掛ける必要があります。 (reproject_interpだと厳密にはピクセル数を掛けるだけでは正しくないので何か適当に考えてください。ピクセル数が極端に違わなければピクセル数を掛ければ良いかなと思います。) reproject_interpやrebin以外でも、 銀河を空間分解した星形成率面密度マップから 銀河全体の星形成率面密度を求めるときは平均をとって、 星形成率マップから銀河全体の星形成率を求めるときは合計をとる、 みたいにちょっとややこしいので気を付

【PowerPoint】学会ポスターの作り方

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PowerPoint 2013を使った学会ポスターの作り方をメモしておきます。 紙のサイズを設定する 学会の要綱などに書いてあるポスターサイズを確認します。 PowerPointの上部のタブの「デザイン>スライドのサイズ>ユーザー設定のスライドのサイズ」を選択します。 スライドのサイズの指定は「ユーザー設定」を選択し、 例えばA0ならば、幅 84.098 cm、高さ 118.899 cmにします。 次にテキストボックスを配置する目印を作ります。 文頭がずれていると格好悪く見えるからです。 私はピンクの矢印のような順番で読むことを想定していたので、 図1のように真ん中だけ少し広く(4cm)スペースを取って、 それ以外は各項目の間隔が3cmになるようにしていました。 図形の長方形を使うと幅や高さを設定できるので楽です。 図1. テキストボックスを配置する目印 テキストボックスを目印にぴったり合わせて配置し、中身を書きます。 図2. テキストボックスの配置 内容が完璧になったら2で作った目印よりも幅を細くして(1~2cmとか)縁を配置します。 背景(ピンク)を配置 最後に目印を消して完成。 完成。 数あるポスターの中から注目してもらえるような工夫が大切です。 たとえば天文系だと地の色が青系のポスターが多くなるので、 あえてショッキングピンクを使うとかすると、 概要くらいは読んでもらえるかもしれません。 ポスターは立ち止まって読んでもらってなんぼなので、 読みたくなるような工夫が大事です。 例えば、説明の図のように文字だけだと読みたくないので、 文章は少なめにした方が良いです。 どうしても文字が多くなる時は、大事な単語に色をつけたり、太字にしたりして、 読みやすくしましょう。 パッと見て研究の要点が分かるようになっていると読む人に親切です。 ポスター会場は人でごった返しているので、 詳しく議論をしたいのにポスターの設置者が分からないことがあります。 せっかくの議論の機会を失わないためにも、 ポスターには顔写真を貼ることをお勧めします。 ポスターが完成に近づくとPowerPointが頻繁に落ちるようになるので、 こまめに保存するようにし

【ブラック研究室?】放牧系とフィードロット系

短い院生生活で感じたことを勝手にまとめます。 どちらが良い、どちらが悪い、というわけではないのですが、 研究室には放牧系とフィードロット系があるような気がしています。 異論は認めます。 放牧系研究室は、研究テーマや具体的な目的・手法の選定から、 結果の解釈・議論まで一連の研究が学生に任されている研究室です。 指導教官には、研究で困ったときに自分から相談に行きます。 放牧系研究室の良いところは、問題発見力と解決力が身に付くところです。 また、指導教官の干渉がほとんど無いので自由に研究することができます。 一方、問題点もあります。 初めての研究を放牧系研究室のもとで行うと、 研究の方法を確立するまでに非常に時間がかかります。 そして、重大な間違いを犯していてもなかなか気付けません。 フィードロット系研究室は、具体的なテーマや目的、 手法、議論に至るまで一連の研究の道筋を指導教官が与えてくれる研究室です。 フィードロット系研究室の良いところは、ある程度の期間で確実に成果が出せることです。 でも(フィードロットされたことはないので想像でしかないですが) 指導教官の敷いたレールを走るだけでは少しつまらないですし、 上から仕事が降ってくるので稼働時間的にブラックになりがちな気がします。 どちらが良い、悪い、という訳ではなく、 たぶん人と環境によって向き不向きがあります。 私がいる研究室は放牧系で、しかも配属当初は質問できる先輩がおらず、かなり苦労しました。 もう少し指導してもらえるだろうと期待していたのもあって、 少し辛い研究室生活になりました。 放牧されているので反抗も何もあったものではありませんが、 ”適度な”フィードロットに憧れて、指導教官にはかなり反抗的な態度を取ってしましました。 でも、確かに力はついたと思います。 感じ方は人によってそれぞれで、 自己管理ができ、研究を遂行するパワーのある後輩によると、 うちの研究室はかなり居心地が良いらしいです。 ここでは「放牧系」と「フィードロット系」という極端な例を出しましたが、 快適な院生生活を送るためには、研究室を選ぶときになるべく多くの先輩の話を聞いて自分に合っているかを確かめることが大切だと思います。

祝4000PV

このブログを始めて2年くらい経ちました。 2019年2月12日、遂に4000PV達成しました。 同じようなことで困っている人が4000人もいることにびっくりです。 少しでもこのブログが役に立っているといいな。 ブログを始めた当初はプログラミング初心者でしたが、 2年間の大学院生活で人並みにはプログラミングできるようになったと思います。 明日は修士論文発表会です。 これまでの成果を発表して研究から足を洗います。 (まだ少しやることが残っているけれど。) 苦労して勉強したpythonの画像解析も就職したら使うことはないでしょう。 少しもったいない気がするので、 時間ができたら記憶が新鮮なうちに記事にして残す予定です。 就職後もプログラミングは趣味で続けたいと思っていて、 最近中古のノートパソコンを買いました。 windows 10が入っていましたが、使い慣れたLinuxにOSを入れ替えたところです。 後輩にDeepinを勧められましたが、使い慣れたFedoraにしました。 LinuxはWordやExcelのようなソフトを無料で使えるので、 Officeの費用を抑えられるのでおすすめです。 実際に何かコードを書いたら就職後もぼちぼち更新します。 これからもよろしくお願いします。 ところで就職後は副業不可らしいです。 まだ受け取れるほどの収益は発生していないのですが、 これからアドセンスどうしようかな…。

ご迷惑をおかけいたしまして申し訳ございません。現在、お客様からのリクエストを処理することができません。Google のエンジニアが問題解決に取り組んでおりますので、しばらくお待ちください。

Google adsense の広告のブロックを確認したいときに出てくるエラーメッセージ。 前は見れていたのに、なんか突然現れた。 いつもはChromeを使っていたけれどFirefoxにしたら確認できました。 広告チェックが2カ月分溜まっていました。

発表スライドのチェック項目

私もうまいスライド作りができているかと言われるとそうでもないのですが、 スライド作りの手順やチェック項目を書きだしておきます。 手順 メインカラーを決める マスタースライドでメインカラーや文字の大きさ、テキストボックスの配置を決める プレゼンを通して伝えたいことを決める どんな順番で説明するか決める 作る チェック項目 色はどんな会場でも見える濃さになっているか 文字は十分な大きさか 変なところで改行されていないか(どっちでもいいけれど個人的に気になる) 図の端がずれていないか(ページごとに図の位置が変わると気になっちゃう) 余計な情報は載っていないか(しゃべらないものは載せない) 一番伝えたいメッセージが明確なスライドになっているか 字が多すぎないか 体言止めになっているか 内容の飛躍はないか しゃべりやすいか 分からないところがあると最後まで興味を持って聞いてもらえないので、 自分が伝えたいことを全部伝えるのではなく、 相手を分かった気にさせることを目標にスライドを作っています。 スライドを作り終わったら練習あるのみです。 他の人の発表を聞きながらスライドで真似したいところや、気を付けたいところを チェックするのもかなり勉強になります。 いつもこの本を参考にスライドを作っています。